ADHDは「プログラマー」に向いている?
ADHDに「仕事」は難しい
ADHDについて調べてみると、「就職」や「職業」についてとりあげるものがとても多いと感じます。(ADHDでない人にとっても、仕事が大変であることは変わりませんが。。。)私自身も職場でADHDの特性に振り回されており、このままではクビになってしまう可能性も。。。
ADHDは「プログラマー」に向いている?
そういった記事の中はADHDの特性を持つ方へのオススメの職業としてプログラマーが紹介されていることが多いと思います。しかし、現在私自身が「プログラマー」として募集していた求人で内定を貰い、仕事をしている上でとても問題を感じている為、その実態について少し書きたいと思います。
「プログラマー」の仕事は様々
一言に「プログラマー」といった内容で求人が行われていても、現場によって仕事内容はかなり違います。一つのプログラム(や何かしらの成果物)が出来上がるまでには、ざっくりと分類した場合以下の工程を踏みますが、その工程のどこを担当するかで、「プログラマー」として募集されている職業がADHDに向いているか否かが大きく変わります。
- 依頼者の希望を聞く
- 「希望を叶えるプログラム」は「どんな機能を持ったものか」を考える
- そのプログラムを作る具体的な方法を考える
- そのプログラムを作るために貰う金額と作業スケジュールを決める
- プログラムを作る
かなりざっくりとしたまとめ方であり、1の工程以前にも、5の工程以降にも作業はありますが、今回は簡単に以上のようにまとめました。さて、ADHDを持つ方には工程1、2、4は非常に難しいことが容易に想像できるはずです。ADHDの特性は人によって現れ方の程度が変わるでしょうが、「相手とコミュニケーションをとり、物事をまとめる」作業が苦手という人はとても多いと思います。
SEとPG
上記の「何を作るか」を依頼者とコミュニケーションをとりながら決める人を、多くの場合「SE(システムエンジニア)」と呼び、SEが考えた機能を持つプログラムを実際に作る人を「PG(プログラマー)」と呼びます。しかし多くの求人では、この言葉をしっかりと分けて使っていませんし、「1~5すべての工程をおこなう人」を募集している場合もあります。それらは多くの場合「未経験OK」の求人であり、未経験相手に細かいことを書いても通じない為、シンプルに「プログラマー」募集となっているのでしょう。恐らく他意はないと思います。
ADHDはPG(プログラマー)に向いている
つまり、同じ「プログラマー」と記載されている求人でも、よくよく内容をみるとSEの募集である場合も多い為、それらを理解せずに応募をするととてもつらい経験をすることになってしまいます。しかし、PGの作業は依頼者とのコミュニケーションが(SEに比べると)少ない為、指定された機能をもつプログラムを作り上げることをパズルのように楽しめる人は、PGに向いているのではないかと思います。ADHDの特性の中には過集中というものがあり、好きな物事に対して異常なまでの興味と集中力をみせます。PGの作業には技術そのものに対する高い専門性が求められるため、プログラミングを楽しむことができるならば、ADHDの特性はPGにとってむしろ有利であるとも考えられます。
しかし、「プログラマー」の仕事は様々
上記のように工程を分けてみましたが、それでもあれはあくまで一例であり、実際には会社によって「プログラマー」の求人内容はかなり違います。ADHDの特性を活かすことができる現場か否かは、求人内容や面接でしっかり確認してください。様々な記事で「ADHDにオススメの職種はプログラマー」とかかれていても、容易に就職をしてしまうと、とても痛い目をみます。